本読み、音楽、アニメ、ゲームなど……じぶんのためのメモ的なものを、気まぐれに載せています。

2014年5月18日日曜日

「いやいやながら医者にされ」「日本最初の珈琲店」 「論文の書き方」

23:16 Posted by どぼん , , , 10 comments

05/16:モリエール「いやいやながら医者にされ」

レアンドル [...] 実は、さっき手紙を受け取ったんですが、それによると、伯父さんが死んで、ぼくはその財産をそっくり相続することになりました。

ジェロント あなたはほんとに立派なかただ。娘は喜んであなたに差しあげましょう!  (本書, p. 82)
◆木こりが妻のたくらみから始まって名医に”仕立て上げられてゆく”喜劇。漫才を思わせるような、つねに聴衆の裏をかくリズミカルなやり取り、その専門性を悪用する医者への風刺、その権威に疑いを感じながらもひたすら信じるしかない一般大衆の滑稽な姿が生き生きと感じられる。この喜劇の初演は1666年なのだけど、そんな風には思えない。時代を超えた笑いの世界、思わず吹き出してしまう一冊。

◆余談ですが本書の前半では誰かを殴るシーンが多いのでメモ。夫婦げんかで木こりが妻を殴る (p. 12)。仲裁に入った隣人を夫婦で殴る (13, 15)。召使たちが「殴りでもしないと自分が名医だと白状しない」という話を真にうけて木こりを殴る (30, 31)。、旦那(主人)に叱られた妻を叱りつけるフリをして旦那を殴る (39)。殴られて名医にされた木こりが、「これであなたも医者だ」といって旦那を殴る (41)。全部おかしい。


05/17: 星田宏司 「日本最初の珈琲店―『可否茶館』の歴史」

 その上に、ヨーロッパのコーヒー・ハウスにもない「社交場」または「知識の共通の広場」を提供した『可否茶館』の構想は、当時の日本の人々の生活・意識からすれば、理想だけが先行し、営業としてはとうてい考えられないことだった、と言ってもよかろう (本書, pp. 44-45)。
◆コーヒーを飲む場所として明確な指針を打ち出した最初の喫茶店、それが明治21年4月6日に開業した「可否茶館(コーヒーちゃかん? かひーさかん?)」だった。可否茶館は、日本最初の喫茶店であると同時に、欧米で知的交流の場として栄えてきたコーヒー・ハウス文化を日本に取り入れるという、その先駆的なコンセプトにも驚かされる。欧米文化を一般レベルに取り入れようとした鄭永慶の志を具現化したものが可否茶館だったといえそうだ。鄭永慶(ていえいけい:日本人です)の志と、可否茶館という挑戦、その失敗と生涯。期せずして胸が熱くなった一冊だった。


05/18: 清水幾太郎 「論文の書き方」

 空間的並存状態にあった現実が人間の手によって時間的過程へ投ぜられ、新しい人為的秩序を与えられる時、そこに新しい現実が生まれるのである。新しい真実と呼んでもよい。単に新しいだけでなく、これが本当の現実、本当の真実というものである。有意味な現実、有意味な真実というものである。本当の現実や本当の真実は、人間の働きを含んで初めて成り立つ。人間の責任を含んで初めて成り立つ (本書, p. 109)。
◆文章術の本のベストセラーといってもよさそうだ。初版の1959年からいまもテキストとして挙げらているのをよく見かける。この本はいわゆるハウツー本とは違って、論文を書くための方法についてはほとんど立ち入っていない(とぼくは思う)。それよりも、もっと根本的なところで「どうやって論文を書くのか」という問いについて考えている一冊ではないか。

◆ここでいう「論文」とは、知的散文といった程度の意味だ。なにかについて、それを知らない人にも伝えるための文章のことだ。書いて伝えるということは意外と難しい。自分流の文章術をつくりたいという人にとって、重要な手掛かりになるはずだ。(反面、ふつうのハウツー本として手に取るとものすごいガッカリします)。

 * 余談 *
マインドマップツールXMindを使ってみました。つたない。
OLさんたちが”だべっている”横で、ぽちぽちパソコンをいじくりまわしながら本を読んでいました。


10 件のコメント:

  1. あんまり殴っちゃいかんですよね。笑
    殴るシーンのメモ部分に目を向けると…ページ数のおかげでわかりやすいですね …殴りすぎだろうと(゚Д゚;) ま。喜劇なのだからこのくらい間隔が短いほうがいいのか。タイトルもなんだか笑えます。

    可否茶館 知らなかった!発売日ずいぶん昔なのに、なんで?私がコーヒーの本いろいろ見てたときにひっかからなかったなー。失敗しちゃうんだ…笑 でもこの挑戦があってこその何かが 今の日本の喫茶店に残っているはず!? これまた気になる一冊ですね☆ 書いてくれていなかったら日本人じゃないだろ。と思うところでした。細かな説明感謝です!

    論文かぁ。書いたことがあっただろうか(え。 一番下にある 論文の書き方、すごいですね。私には難しすぎる内容だが、配色がいいし、矢印がかわいいし(謎)わかりやすく書かれていて理解しやすい。 適当に文章を書いちゃう私が 理解すべき内容がすべて含まれているような…・・・ どヴぉんさんのように文章上手になるためには、やっぱり手間隙かけて書き上げる必要があるんだなとつくづく思ってます。

    返信削除
  2. コメント下さってありがとうございます!

    ちょっと言葉足らずなので、読んだ人でないとシーンが浮かばないと思うのですが、全部おかしいんです。いろいろツッコミを入れたくなります。

    *

    可否茶館の本は、おいてある図書館も多くないでしょうし、保存書庫にあったりして、借りるために受付で頼む必要がありました。可否茶館のこころみは、スターバックスなどと共通するところもあったりするのですよね。根本的な発想は、今のカフェととても近いのではないかな・・・と考えたりしています。

    *

    ぼく自身はバカ学生なので、論文という厳かな響きが苦手なのですが、この本では論文を「知的散文」と言っています。誰かに何かを伝えたり、説得するための文章。Stさんにも身近なものではないかな、と思います。

    ハウツー本ではないので、これを読んだからといって文章が上手くなるというわけではないのですけど、心がけたいメッセージはちらほら見受けられました。文章は、自分でも「あっ、ちょっとうまくいったかも」と思うこともたまにありますが、ほとんどは「何だこりゃ、日本語じゃあないな」いう感じですね(笑)

    このマップは、本を読みながら適当に気になった言葉を打ち込んでいって、その言葉を取捨選択しながら結びつけるといった形で作っています。読みながら作れば、一度でじっくり読め……そうな気がします。

    返信削除
  3. やっぱり一番おいしいところは、ちゃんと読んだ人だけに、ですね♪ どヴぉんさんはほどよ~く、それぞれの本の魅力を紹介してくださるんで、実際に本を手にとって読んでみようという気にさせられるんです。

    どヴぉんさん バカじゃないですよ。バカの逆方向です!!(意味不明 いっそのこと賢い学生だと認めてください(誰 認めることで新たな扉が…(怪しいにおい笑

    たしかに 読みながら自分なりに解釈したことを別の形にしてあらわすというのは、一度でじっくりと読んだことになるでしょうし、記憶に残りやすいですね☆ 私もできれば本読むたびに感想書き留めておきたいけれど、億劫で無理ぽい。 興味ないことだけでなく、難しすぎることとか、せっかく読んでもすっかり忘れちゃう。 頭が混乱して弾いちゃうんだろな、処理能力が足りなくて。カカカ

    返信削除
  4. * St'さん *
    そうですね、いちいち説明することも出来なくないのですけど、それを解説するのは野暮の極みと言うか・・・(^^;)

    逆バカ! 新しいジャンルが開拓されました。ありがとうございます・・・! とりあえず、ちゃんとお勉強したいです。(焦りを覚えます)

    むりぽくないですよ! メモ帳と鉛筆を出しながら読めば、その都度メモできますし、スマホとかで撮影するだけでもよいんじゃないかと思います(ぼくガラケーなので分かりませんけど・・・涙目)。あるいは、読み終わって頭がさえているうちに、本の後ろに感想を書き込んでしまうという荒業もあると思います。

    ぼくも、興味はあるのだけど混乱してあたまが弾けることがよくあります。岩波新書の「平家物語」とかがそうですね。つまみ食いばかりしていると、ほんとうに食べようと思っても食べられないのですよね・・・(@@

    返信削除
  5. おお!なるほど!どれも私にできそうな案ですね♪あ 私の電話はすごく古いですよ、連絡あんま来ることないし(切な笑)パソコン派なので、本音は持たなくてもいいんですけど。
    最後のは実に興味深い。本に直接、感想残しちゃうってのは斬新ですね☆私の字がねー もうとんでもなく汚いのがねーー 障壁。涙 でもどヴぉんさんがせっかく案を出してくださったんで、無理だとあきらめずに、頑張ってみます!!!!

    平家物語、歴史かな~。名前は知ってますけど中身知らないです。ほほ。…え もしかして学校で習っているのだろうか あ゙ぁ゙ワカラナイ。歴史苦手なんですよ~~(´Д`;)歴史ものってドラマやゲームでも人気なのでしょうけれど、苦手な私にとってはとっつきにくくて…苦笑 お城見に行ったり展示品見たりは好きなんですが、それ以上の行動はしてません。笑 どヴぉんさんは歴史にも興味がおありなのかしら。音楽の歴史に詳しいから。+゚

    もう十分賢いのですからあんまり勉強しすぎないように、たまにはリラックスして趣味を楽しんでくださいね☆ そういえばどヴぉんさん、散歩がお好きではなかったですか。最近は、少しでも時間があれば、機械類で気分転換したりリラックス効果を期待したりできる時代になりましたけど、散歩というのはまた違ったものを感じさせてくれたり与えてくれたりしますよね。素敵な趣味をお持ちですね♪

    返信削除
  6. 本に書いてしまうのは、本を買って読むというStさんにはいちばんやりやすいと思いますね。べつのコメントでもちょっと触れたのですけど、古本を買うと、最後のおくづけのページに感想や読了日の書き込みがあったりするんですよ。メモしながら読むのは面倒だと思いますけど、この書き込み方法はおすすめですね。書く場合は、感想と、読了日、読了した場所などを記録されると面白いのではないかなと思います。

    平家物語は、書店を歩いていて偶然見つけたんです。それで、ふと「那須与一の”扇の的”は中学校で習ったなあ」と思って、これも何かの縁とばかり読んでみようと決意した次第です。といっても、歴史はあまり興味がないかな。どちらかというと狭く深くで、誰か一人の人生を追ってゆく方が好きです(^^;)

    散歩は良いですね。なにかに行き詰まったときに散歩すると、頭が回るいくらか気がします。趣味ばっかりで、やるべきことが少なすぎるのがかえって不安ですが(日記を予定でびっしり埋めている人とは程遠い・・・笑)

    返信削除
  7. せっかくどヴぉんさんのところに来たからには!美しい音楽にうっとりせねば。あ~ この強弱がまた たまらん~(変人。聴きながらコメントを考えようと思ってたけど あまりにも気分がいいので ほかのことしちゃってました、すみません笑

    場所も加える というのはまたまた粋ですね☆実は私、本に書き込むことをめったにしないので(書き込めるタイプであっても)、まさか感想も書き込んでいる人が実際にいたなんて知らなかったです!名前は見かけたことありますけど連絡先はないかも。勉強になります!!線引きや延々と駄目だしされてる本もあったな~でも感想はまだのはず…あぁ出会ってみたくなっちゃったなー感想書き込まれてる本に。

    人柄も素敵ですけど、どヴぉんさんの言葉はいつも とてもあたたかいですね。そんなどヴぉんさんだから、あらゆる時代・ジャンルの本から ちょっと読んでみてよって呼ばれちゃうのでしょうね。私はあまりお呼びがかからないが?!本も人を選ぶのか。ふーん

    私もお散歩好きです。昔はよくしていたんですけど、最近は残念ながら。歩くのも苦じゃなくて、一人で長時間も平気でしたが、最近は体力低下か 日常のお買い物も苦痛に感じる(´Д`;)買い物って、周りが値札と人と物だらけだからかな。予定がびっしりでも中身がうっす~いかも、力を注ぐ時間が少なくても、その時間が密であれば比べ物にならんです☆私なんてろくな予定がないからどちらにも当てはまらんですがな!がはは(壊

    返信削除
  8. いえ~聴いて頂けるだけでも大喜びです。コメントなんてしなくてもよいですし、聴き方もとうぜん自由です!

    名前を書き込むのもすごいことですね。じつは、感想を書き込む方法は先日取り上げた「知的生産の技術」で紹介されていたもので、それを読んで実践している人も多いのだと思います。線引きは意外と参考になることもありますよね(ぜんぜん関係なかったりもしますけど^^;)。

    いえー、ジャンルも時代も手あたり次第、本屋で面白そうな本を見かけては題名をメモ、図書館で借りるという貧乏暮らしです。その場で迷わず買える大人になりたいものです。

    ぼくのコメントにある「頭が回るいくらか気がします」は完全に日本語が破綻していますが、歩くときの振動が頭に伝わるのが心地よいのです。ですけど、最近は蒸し暑いですし、散歩に出ることも少ないですね。買い物は見たことのない商品を発見したりするのも楽しいですけど、みんなが買い物という同じ行動をしているところに、苦痛があるのでしょうか……。

    短期に集中するのはよくやるのですけど、それ以外の部分で完全にぐだぐだするのがダメなんですよね。一日中勉強などの仕事をするか、あるいは一日中遊ぶかという過ごし方が多いのです。平常時でも少しずつ作業をしておけば、その積み重ねはとても大きなものになるのに……でも、ぼくのやる気スイッチはオン・オフしかないのです。100か0か。なんておばかさん。がはは(壊

    返信削除
  9. ぬふふ。どヴぉんさん、常に100で生活してそうなイメージでした。どヴぉんさん自身が気づいていないだけで、集中するときは500だして、いつもは340くらいでてると思いますよ(急に何の話?笑 オン・オフの切り替えができる人って かなり要領がいい人なんですよね。 人に教わったやり方だとうまくいかないことってありますよね、自分のやり方じゃないと どーもうまくいかないとか。 今のどヴぉんさんのままでいいと思います。私もできることならそうなりたい…願

    そうなんですか!本で紹介されているのでしたら、これからも実践する人がますます増えるかもしれませんね。「知的生産の技術」は、どヴぉんさんのように ずば抜けた頭脳持った方が読んでそうだから、本に感想見つけた場合、そのレベルの人の感想の可能性大!(←「の」が多い)☆∀☆ ということは、かなり貴重な内容だと期待できますな。わくわく

    (´∪`)私ちゃんと日本語として読めましたよー。 いやいやいや、ほんと。改めて解説されると にんまりしちゃいますけど 気にしないでください♪ 何かの拍子に 語順移動しちゃっただけだと思います。 私なんて真剣に考えて話してるのに 伝えたいことと言ってることが まったくかみ合っていないことも多くて 自分でも困ってます。 最近では、植物育てる話のとき、「この植物は、太陽が出る季節に育てなきゃいけないんじゃない」て言って相手混乱させたことがあります。 相手の顔が え? ってなって初めて 自分がバカなこと言ったの気付きました。でも一番困るのは、結局自分が何言いたかったか わからないこと。(えぇぇえ!!笑 ついでに。ちょっと前、「甘やかされてる」て言葉を会話の最中に何度も使ったんですけど、全滅でした。すべて 噛みました。泣 もうこの言葉使うのやめようかな…(切実 少しだけ 自分の前のコメント読み返してみましたけど、真面目にしゃべってるのに 意味不明な点がちらほらありましたね…すみません…恥。変なところは飛ばしてくださいね。

    なるほどー!素敵。振動かぁ。☆確かに。 自分の体の感覚を把握できているというか、なんかアスリートみたいですね。 どヴぉんさんは、私が気づかない・気づけないようなことも教えてくれるんで、やっぱり勉強になるな~(何度も同じこと言ってすみません。笑 そうそう、雰囲気がまたがらりと変わりましたね~(´∀`)+゚すごくスタイリッシュでかっこいいです!!今回のも気に入っちゃいました。 そしてまたまた 私が迷子にならないような、わかりやすい配置にしてくださって…感謝です!こんな風にもできるんですね~どヴぉんさんセンスいいですよね。

    ・・・コメント なっがーーーー

    返信削除
    返信
    1. 勝手に一人で納得しました。たしかにオンとオフの切り替えはできるのですけど、そのスイッチはまめに操作すべきなのでしょうね!

      ちなみに、「知的生産の技術」は40年ぐらい前の本なので、おくづけに書き込むという方法も数えきれないほどの人が挑戦したのではないかと・・・(おい

      いやあ、Stさんとお話したら楽しそうですね。その場が和みそうです。真面目な話をする場でも、意見を引き出すためにはそういう人がとっても大切なのです(^^;) Stさん、ときどき口調が変わるので、本音が出てるのかなあ・・・と楽しく読ませて頂いています!

      デザインは、ちょっとコメント投稿欄が探しにくいかなとも思ったのですが、よかったです。分かりにくい点がありましたら、ぜひ教えてくださいm(__)m 自力では問題発見が一番難しいので(苦笑)

      削除

ご訪問ありがとうございます。コメントの投稿はこちらからお願い致します。